第5回 姫路城の作事 

姫路城の作事

■作事(さくじ)とは

天守や櫓、門、御殿など建築工事及びその工事に付帯的な作業

・天守・櫓を上げる
・城門をつくる
・土塀を掛ける
・御殿を建てる
・土蔵、番所、馬屋を立てる

1.姫路城天守

・連立式天守
・白漆喰総塗籠
・後期望楼型天守
(大天守各層の理想的な逓減率)
・破風(はふ)と懸魚(げぎょ)の巧みな配合
・大通柱工法(大天守)

1)窓

■格子窓
・八角形の格子 漆喰塗
・土戸 外側漆喰塗・引き戸
・明障子・排水管(鉄製)
・柱を挟んで半間ごと

■華頭窓
・黒漆塗り、金属金具(乾・西小天守)

■鉄格子窓

■出格子窓

八角形の格子

2.大天守内部

■東大柱:樅の一本材 一部根継(檜)

■西大柱:3階床部分で2本継

・檜材(上部)・・・笠形神社(樹齢650年)
・檜材(下部)・・・木曽国有林(樹齢765年)


江戸時代の西大柱

3.小天守

■東小天守

3重 地上2階、地下1階
簡素な造り

■乾小天守

3重 地上4階、地下1階

■西小天守

3重 地上3階、地下2階

4.渡櫓と台所

■イ・ロ・ハの渡櫓 地上2階・地下1階
■ニの渡櫓 2重櫓門・水の御門
■渡櫓地下に籠城のための物資(塩・米)貯蔵
■台所と大天守地階、ロの渡櫓1階に出入口

5.櫓

■櫓とは

矢倉・矢蔵 弓矢を収納する倉庫、武器庫
矢の坐(くら) 弓矢を射る場所、陣地

■櫓の名称

・多聞櫓、渡櫓、付櫓
・平櫓、二重櫓、三重櫓
・鉄砲櫓、弓櫓、太鼓櫓、月見櫓など

■姫路城の櫓

27棟(重要文化財)
全国109棟現存の内、27棟

・櫓座敷(化粧櫓・帯の櫓)や武者櫓(帯郭櫓)を備える櫓
・櫓形式の井戸(ロの櫓、井郭櫓)
・長大な多聞櫓(西の丸櫓群)、二重の多聞櫓(りの一渡櫓)
・極端な変形平面を持つ櫓群(北腰曲輪櫓群)
・穴倉式(りのニ渡櫓・折廻り櫓)、半地下式(帯郭櫓)の櫓
・菱形の櫓(トの櫓)
・防御と華やかな雰囲気を合わせ持つ櫓(西の丸櫓群)

コメントする

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください