【日本神話】 第5巻「人代編」 第2章 タギシミミの反逆

天皇(神武天皇)にはヒメタタライスケヨリヒメ(ヒメタタライスズヒメ)との間の子、カムヤイミミ(神八井耳命)、ヒコヤイ(日子八井命)、カムヌナカワミミ(神沼河耳命)の他に、日向にいたころにアヒラヒメ(阿比良比売)との間にタギシミミ(多芸志美美命)、キスミミ(岐須美美命)の二柱の子をもうけていました。

天皇が崩御した後、タギシミミはヒメタタライスケヨリヒメを妻にし、その3人の御子を殺そうと計画していました。それを知ったイスケヨリヒメは3人の御子にそれを知らせようと、「狭井河から雲が立ち登って、畝傍(うねび)山では大風が吹く前触れとして、木の葉がざわめいている」という内容の歌を詠みました。その歌の意味を解した御子たちはすぐにタギシミミを殺すことにしました。

カムヌナカワミミは、兄のカムヤイミミに武器を渡してタギシミミを殺すように言いました。しかし、カムヤイミミは手足がわなないて殺すことができなかったので、カムヌナカワミミが兄の持っている武器を取ってとどめを刺しました。そこで、それを賛えてカムヌナカワミミはタケヌナカワミミ(建沼河耳命)とも言います。カムヤイミミはこの失態を恥じ、弟のカムヌナカワミミに皇位を譲り、自らは神官となって仕えました。

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