菅首相誕生へ 暗闇に薄日が差してくれば

/ 6月 4, 2010/ オピニオン/ 0 comments

民主党の菅直人代表は4日午後の衆院本会議で首相に選出された。参院本会議でも参院でも選出された。第94代、61人目の首相に就任する。何代目かの世襲ではない平民宰相の誕生だ。

鳩山由紀夫元首相(63)は「クリーンな政党に戻そう」「党を再生させよう」と言って退陣表明したが、菅氏は「政治とカネ」の問題を抱え、独断専行的な党運営が目立つ小沢一郎幹事長(68)との距離が近すぎるとして、このままでは、小沢氏が「闇将軍」として君臨する可能性も囁かれていた。
首相と小沢氏とともに「トロイカ体制」で、鳩山が「職を賭す」と言明した米軍普天間飛行場移設問題について「心配しているが、代表選出馬に対し、私の役目は経済、財政だ。そこに全力を集中することが今の私の立場だ」と党運営を担ってきた菅氏だが、小沢氏について「国民の不信を招いたのだから、小沢幹事長はしばらく静かにした方が、ご本人、民主党、日本の政治にとっていい」と明言した。

菅直人副総理・財務相は3日夜、党本部で記者会見し、党代表選について「日本の再生というたいまつを鳩山由紀夫首相から引き継ぎ、実行につなげるため出馬したい」と述べ、正式に立候補を表明した。同時に「これぞ本来の民主党と言える民主党をつくらなければならない」と党再生にも意欲をみせた。

「(権力の)二重構造は好ましくない。『政治とカネ』の問題で、民主党らしさが失われている。この2つが満たされるという理解で、菅氏を支持する」

岡田克也外相(56)は3日午前、記者団にこう語った。自身も「ポスト鳩山」候補に数えられていたが、新体制から小沢色を排除するという条件を付けて菅氏の支持を明言した。

「非小沢」系の筆頭格である前原誠司国交相(48)や野田佳彦財務副大臣(53)も同日、同様に「菅さんを応援する」と述べた。

代表選出馬を決めた菅氏は小沢氏に面会を求めたが会えない状況が続き、不信感を募らせた。ここに小沢という不可解な行動がまた自ら誤算を招いたのではないか。

その間に枝野幸男行政刷新担当相、前原誠司国土交通相ら、小沢氏と距離を置くグループが次々と菅氏の支持にまわった。

菅氏は政治的直感で、急速に「非小沢」にかじを切った。衆参で150人を数えるとされる小沢氏グループだが党内の過半数には達しておらず、敵に回しても当選可能と読み切ったようだ。

菅氏、異例の市民運動出身 O157、薬害エイズで行動力

産経新聞 2010/06/04

東工大卒業後、弁理士試験に合格。特許法律事務所の所長として働きながら市民運動を続け、昭和49年には第9回参議院議員通常選挙で落選中の婦人運動家の故市川房枝氏を参院選全国区に担ぎ出した。

市民運動出身の首相は異例だ。51年に有力な組織、地盤を持たないまま衆院選に初挑戦。参院選も含め3度の落選を経験したが、国政進出への意志は揺るがなかった。

野党時代、民主党代表には2度就いたが、4回は苦杯をなめた。政権交代により発足した鳩山内閣ではナンバー2の副総理となり、「ポスト鳩山」の最有力と目されていた。霞が関改革を掲げる政治家がついに行政組織のトップに立つ。

暗闇に薄日が差してくれば

イラ菅といわれた菅氏ももう63歳。そこは鳩山元首相とは異なり、自分のカラーを持っている。

小沢闇将軍のもと、指導力のない鳩山総理の下、まるで天照大神が天の岩戸に籠もってしまったかのような悪夢の8か月だった。

新官房長官に仙谷由人国家戦略担当相を、新幹事長に枝野幸男前行政刷新担当相を起用する方針を固めた。また、財務相に野田佳彦財務副大臣を昇格させることを決めた。

「クリーンな政党に戻そう」「党を再生させよう」とする菅新総理と民主党はどこまで党内最大グループを率いる実力者小沢カラーを払拭できるか。そこに菅新総理と民主党の支持率回復が試される。

参院選後、政界再編に向けて、ここは菅新総理に頑張ってもらいたい。今度は民主党をぶっ壊す番だ。

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