放鳥事業「120点の出来」 コウノトリの郷公園

神戸新聞(10/03/16)
 国の特別天然記念物コウノトリ三羽が二十二日、豊岡市城崎町楽さ々さ浦うらの水田地帯から放たれた。本年度の試験放鳥が始まり、兵庫県立コウノトリの郷さと公園はこれまでの経緯を「百二十点の出来」と評価する。放鳥は三年目で今春、自然界での繁殖にも成功。同公園は本年度で放鳥を休止する方針で、新たな段階に進む。
 放鳥場所は城崎温泉街の近く。観光客や住民ら千六百人が見守る中、三羽は木箱から飛び出し、円山川上空などを飛び交った。
 放鳥コウノトリで死んだのは一羽だけ。二世も誕生した。人を恐れないなど、人里での暮らしにも順応している。同公園の池田啓研究部長は「思いのほかコウノトリに生命力があり、人間との共存がうまくいっている」と説明する。
 絶滅した種を人工繁殖し、自然界に戻す取り組みは世界的にもほとんど成功していない。山中でなく人里での野生復帰は、さらに難しいと当初考えられていた。しかし池田部長は「逆に人間が働きかけられる人里だからこそ、うまくいった」とみている。
 一九七一年のコウノトリ絶滅の際に大きな要因となった農薬の使用量は現在、大幅に減った。農薬に頼らず、餌となる生き物を育てる「コウノトリ育はぐくむ農法」も約二百㌶まで拡大するなど住民の支援も進んでいる。
 ただ、コウノトリ野生復帰推進連絡協議会の保田茂会長は同公園に戻り、餌を食べている放鳥コウノトリが多い点などを指摘し、「野外で自ら餌を捕って自立する例が少ない状況で、うまくいっているといえるのか」と疑問を口にする。
 同公園も「餌を与えることは、特定地区に定着させる技術としてはいい」とするが、自ら餌を捕る力を養えないため、「豊岡以外に移った際に、心配な点」とする。
 二十三日、同市日高町山本でも二羽放たれる。一連の放鳥で豊岡の空には二十羽のコウノトリが舞うことになる。
(幾野慶子)
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