コウノトリ野生復帰、国際条約の公式HPで紹介
神戸新聞(10/02/20)
生物多様性条約事務局のホームページに世界8都市の事例が掲載。世界地図の上に豊岡が記された
世界約190カ国が参加する「生物多様性条約(CBD)」の公式ホームページに、豊岡市のコウノトリ野生復帰を中心とした取り組みが英文で紹介されている。世界8都市の代表事例の1つとして掲載され、これまでの成果や施策を説明。今年10月に愛知県で開催され、同市も参加する生物多様性条約締結国会議(COP10)に向け、世界に情報を発信している。1992年に発足した同条約は、多様な生物と生息環境を持続的に保全し、多様な生態系がもたらす恩恵を公正に配分することなどを目指して締結国会議を世界各地で開催。今年は10月18~29日に名古屋市で開かれ、各国政府や国連関係者、非政府組織(NGO)、市民ら約7000人が参加予定。豊岡市の関係者も出席し、ブースを設けてこれまでの活動や今後の課題を報告する。
ホームページには、豊岡盆地の成り立ちから野生復帰の歴史、共生の理想を写真や地図を交えて説明。環境保護と経済活動の両立を目指す同市の環境経済戦略も紹介している。名古屋やドイツのボン、ブラジルのサンパウロなどと並んで、生物多様性を推し進める取り組みとして選ばれた。
英文資料をすべて作成した市コウノトリ共生課は「豊岡の取り組みは世界的に注目を集めている。COP10に向けて、積極的な発信に務めたい」としている。
(大山伸一郎)