次期参院選は野党はマニフェストといわず、「選挙公約」だ

/ 5月 17, 2010/ オピニオン/ 0 comments

過半数が制度変更を支持 単純小選挙区制の英国
産経新聞 2010/05/17 09:36

 16日付英紙インディペンデント・オン・サンデーは、有権者の69%が総選挙後、英下院の二大政党制を下支えしてきた単純小選挙区制の変更が必要だとより強く感じたとの世論調査結果を伝えた。

 キャメロン政権が国民投票実施を決めた、死に票が一定程度減る「選択投票制」(AV)か現行制度かとの問いには59%がAVを支持。現行制度に国民が疑問を抱いている状況が明確になった。

 AVも一種の小選挙区制だが、有権者は全候補者に優先順位を付けて投票し、優先順位1位票を過半数得れば当選。そうした候補がいない場合、同1位票が最も少ない候補をまず脱落させ、脱落候補の同2位票を各候補の同1位票に上乗せするなどして当選者を決める。オーストラリア下院選などで採用されている。(共同)

「マニフェスト」民主のせいでイメージ悪化?
参院選

 夏の参院選の選挙公約をどう呼ぶか、各党が悩んでいる。
 昨年の衆院選ではこぞって、政策の実施期限や財源などを示した公約を意味する「マニフェスト」と呼んだ。

 だが、鳩山政権がマニフェストにこだわり、財源確保の見通しも立たないまま赤字国債依存の予算を組むなど、この呼称の印象が悪化したためだ。

 公明党は2003年衆院選以来、国政選挙での公約をマニフェストと呼んできた。今回は「民主党のせいでマニフェストへの信頼が損なわれた」(幹部)との声を受け、呼称を「重点政策」などに変えることを検討中だ。昨年の衆院選では「マニフェスト」を使ったみんなの党の渡辺代表も10日の記者会見で、この呼称が「詐欺という印象を持たれている」と断じた。既に、参院選に向け、「アジェンダ(政策課題)」という言葉を多用している。

 対照的なのが自民党だ。従来は民主党と同じになることを嫌い、「政権公約」などとしてきたが、「マニフェストという言葉が定着した」(石破政調会長)と方針転換。インターネットの検索サイトで「自民党のマニフェスト」と入力しても、検索しにくいという事情もあったという。

 一方、民主党は「マニフェスト」を今回も使う。鳩山首相は12日の政権公約会議で、参院選に向け、「子どもも読めるマニフェストを作ったらどうか」と提案、教育、子育てに関する政策説明を中心に、党内で検討することになった。社民党は「マニフェスト」、国民新党、共産党は「公約」などを使う方針だ。
(2010年5月13日09時48分 読売新聞)

さすがに議会制民主主義発祥の英国だ。ついに小選挙区制の弊害を伝えた。「選択投票制」とはいまいちよく分からないが、比例投票に準じる仕組みだろうか。

マニフェストも二大政党制を90年間維持してきた英国で始まったが、そもそも二大政党制などは英国ぐらいで世界的に観れば主流ではないのに、日本はそれが正しいと錯覚している政治家がいた。それは小沢一郎だ。そしてマニフェストの形を真似しようとした菅直人である。

公約と言えばいいのに民主党がマニフェストというフニャフニャした外来語で新しいことのように誤魔化しているだけである。だからマニフェストというものが嫌いだ。少なくとも民主主義が大前提の英国なら、国のあり方をいまさらいう必要ないから具体的政策で選挙の争点にできる。しかもそれは戦略からはじまる分厚い本のようなもので、ぺらぺらの民主党のマニフェストのようなちゃちな代物ではない。民主党や自民党がマニフェストといっているものは、選挙公約をカタカナにした程度のものである。

次期参院選は野党はマニフェストといわず、「選挙公約」と掲げて民主党のモノマネ野合政党とは一線を課す綱領のある政党であることを示せばいい。首相も幹事長も、日本の歴史観、国家観が全くない、英国かぶれの選挙で、「王様の耳はロバの耳」なのだから。

みんなの党の渡辺代表は、アジェンダ(政策課題)とすぐにいい、民主党はガバナンスといえばなにやらカッコイイと思っている。大学教授にしてもカタカナを多用する人は中身を消化して訳せないからカタカナを使っているのだろうか胡散臭いのである。政治に興味のある私でさえも、分かりにくいしこういう中身のない人種がかっこわるいし嫌いである。誰でも分かりやすく説明すること、それが政治家の努めであるし、票に関わることなのに。

野党はカタカナを使用する民主党が胡散臭く写っているのだから、「公約」で差別化することだ。問題は言葉でなく何をしてくれるのかなのだ。若者から高齢者まで分かりやすい言葉を使うことは売上が大切な民間では当然である。鵺のような民主党と一緒にしてほしくないならば、「政権公約」「政党公約」に戻し理解しやすい言葉に私ならする。

なお、TOKYO-MXの番組で西部邁先生がデモクラシーを民主主義と訳したのは民衆主義の誤訳であると言っていた。デモクラシーとは崇高な政治用語ではなく、デマゴギー(デマ)と共通の言葉でギリシャの衆愚政治の意味であり、褒め言葉ではないそうだ。


「民主主義とは何か?」西部邁ゼミナール 2010年3月27日放送 tokyomx

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