亡国的陰謀政治か衆愚政治か

/ 9月 18, 2009/ オピニオン/ 1 comments

4つも分けた閣僚組織は必要なのか
 閣議前に平成21年度補正予算の一部執行停止を検討する「閣僚委員会」藤井、菅直人、仙谷由人、平野官房長官
首相直属で予算編成の骨格を決める国家戦略局の前身として「国家戦略室」菅直人、戦略室長には、旧大蔵省出身の古川元久
政府のすべての予算、事業を見直し、税金の無駄遣いを徹底的に排除する「行政刷新会議」仙谷由人
各府省に大臣、副大臣、大臣政務官を中心にした「政務三役会議」を設置
菅氏は、組織つくりが趣味のような策におぼれる危惧があり、気短な面があり官僚と敵対することで刷新をおこなってきた。また、外交・防衛をはずしての国家戦略など無意味だ。予算編成の骨格を決める国家戦略で、一体何を決められるのか。
国旗に一礼は7人だけ…官房長官「あ、そうですか」
 鳩山由紀夫首相と各閣僚の計18人が、16日に首相官邸で行った記者会見で、会見場に設置された国旗に一礼したのは7人だった。礼をしたのは首相、福島瑞穂消費者・少子化担当相らで、亀井静香郵政改革・金融相、岡田克也外相ら11人は国旗前を素通りして登壇した。
 平野博文官房長官は17日の記者会見でこの点を問われ、「『あ、そうですか』という感覚だ。(一礼を)閣僚としての責任ある対応をされればいい。一礼しろと閣議決定したわけではないし、申し合わせをしたわけではない」と述べた。(産経)

亡国閣僚
 岡田克也外相が誕生した。小沢前代表が西松献金疑惑で辞任し新代表選では鳩山氏とともに立候補した。政治不信のなかで鳩山氏よりも信念が通っていてクリアな印象が光った時があった。しかし、反面堅物であるところが党内でも孤立する傾向があり支持を多く得られていない。小沢氏とも対立するグループだ。
 しかし、この人物に疑念と不安を抱くのは、鳩山新総理とともに自虐史観の歴史認識で国旗・国家に対しても左翼よりで国家観が欠如していることだ。靖国神社に代わる国家追悼施設建設など、御霊をどうやって墓地のように埋葬できるのか、常識で考えれば実に愚かなことを真面目に言い続けている。
 日米「核密約」問題を最初の閣僚記者会見であげているのが、そのあらわれではないか。「大臣命令で徹底調査させる」としている。「同盟を深めていく」としながら、50年も前のことをなぜ今新政権になって真っ先に取り組まなければならないほど重要視するのか理解できない。
 記事では、「日米同盟の根幹にかかわる問題で、外相発言は現実認識を欠いた観念論として懸念せざるを得ない。」
 いわゆる密約とは「核を積んだ米艦船の寄港や領海通過は事前協議の対象としない」とする冷戦時代の日米了解をさす。「非核」の理念と核抑止に頼らざるを得ない安全保障の現実を両立させる政治の知恵といってよく、米核政策の転換によって1992年以降は実質的な意味を失っている。
 外相はこの経過をさかのぼって徹底調査を命じた。調査が無意味とはいわないが、日米間には米軍再編、対テロ支援など差し迫った課題が山積している。過去を蒸し返す作業に膨大な時間と人手を費やす前に、外相として専心すべきことがあるのではないか。
 大切なのは生硬な観念論ではなく柔軟なバランス感覚だ。
 「米国が中台紛争などに介入すれば、米本土を核攻撃する」(2005年)と先制使用を辞さない中国軍高官の発言も忘れるべきでない。
 岡田外相は米国の核先制不使用とセットで日本と南北朝鮮を非核地帯化し、「核の傘から半分踏み出す」とも主張してきた。そんな対応で北朝鮮の核の脅威や中国の軍拡に対応できるのか。核の傘や日米同盟をほころばせて、北朝鮮や中国を喜ばせるだけの結果になりはしないかを心配する。
と述べているがまったくその通りである。
亡国的陰謀政治か衆愚政治か
 今となっては野党でないのだ。核の傘というものに守られていただろう常識的な暗黙の事実をことさら明らかにすることに執着しているようでは、外相としてふさわしい適材なのかと危惧が深まるのだ。外交とは防衛と一対であり、柔軟なバランス感覚だ。冷戦構造が崩れ大きく変化する大局を、友好とともに謀略的な戦略を絶えず警戒しながら、したたかに国益をめざすのが外相の仕事である。
 GHQの戦略で、戦争の残酷さのみを見せつけられ、なぜ戦わなければならなかったかという本質を隠した愚民政策にはまり、多角的視野に立った歴史認識を持っていない世代が総理と外相などの政府のトップをつとめるのなら、絵に描いた餅で国家戦略局もなにもあったものではない。4つも分かれた閣僚組織を新たに設けて、重臣に支城を分けあたえて分国統治しているようなもので、民主主義の弊害である衆愚政治そのものではないのか。
 もっと危惧するのは、マスメディアが広告収入が落ち込んでしまって赤字に転じていることだ。パチンコ、サラ金、韓国ドラマ、中国賛美…。もはやそうした業界批判や民主党批判を思い切ってできないところに、実際はメディアとしての危惧を感じながらどうしようもない現実とのジレンマがある。
 少なくとも彼らが政治家として無能だとは思わない。官僚記者会見を例外を除いて廃止した。これはこれまでの開示された民主党と矛盾している国家統制に等しい。だとしたら恣意的に民主主義をかかげて、陰で国家亡国の舵取りを行っているとしたら、メディアはその使命とプライドをもって監視体制を怠ってはならない。
参考までに歴史における教訓を付記します。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の範囲で)
・プラトンは、民主政は衆愚政治に陥る可能性があるとして、哲人政治の妥当性を主張した。
・アドルフ・ヒトラーは、ヴァイマル憲法下おける民主主義が政局や経済混乱を招いているとして、これを衆愚政治と捉え、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)による独裁政を民主的手段と、衆愚政治の弱点である煽動や民族的な怒り、テロルなどに訴えることで樹立した。
・ウィンストン・チャーチルは独裁政への魅力を戒め、「民主主義は最悪の政治といえる。これまで試みられてきた、民主主義以外の全ての政治体制を除けばだが」と述べた。
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1 Comment

  1. 東アジア共同体幻想に取り憑かれた愚相・鳩山に用無し!

    これこそ鳩山由紀夫なる者の正体と断じていいだろう。
    そもそも「東アジア共同体」なるものは表向きは東アジア版のEUと言うがその実態は日本が特亜三国に頭が上がらぬ構造に組み込もうとする悪だくみが見え隠れするシロモノでしかない。
    国連演説に出かけたポッポのドアホはいの一番に胡何とかにポチよろしく会って、何をマヌケたことに「東アジア共同体成立に尽力する」と胡の前で述べたのだから話にもならない。
    胡錦濤は腹の中でほくそ笑んでいよう。「これほど操りやすい総理もそうはいない」と。
    政権交代フィーバーから一週間。

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