【たんごる】 豪商稲葉本家
京丹後市久美浜町
天橋立に行く途中、如意寺・日切不動尊に久しぶりに寄ってみたくなり、久美浜の町を通っているとすごい豪邸が目にとまった。何だろうと不動産の帰路に立ち寄ってみた。 中を覗いてみると作務衣を着た女性が「いらっしゃいませ!」と声をかけられた。
平成13年に14代当主に当たる稲葉昭次氏から土地を買収、家財・文書を含む建物を提供いただき、歴史的建造物の保存修復と、町内外の人々が交流できる場として一部を改修し、平成15年から一般に開館(入館無料)したのだそうだ。玄関を入ると吹き抜け造りの天井には欅の太い梁に圧倒される。
展示蔵
「どうぞ上がって見学していって下さい。」といわれたので各部屋や蔵を利用した資料室、庭、吟松舎といわれる母屋に隣接する建物や、そのスペースを利用して稲葉本家ゆかりの「ぼたもち」や「とろろ飯(要予約)」がいただける。 あまり知られたくない穴場的な思わぬ安らぎのスポットを発見したようでちょっと嬉しくなった。
でもこれだけ保存状態が良いのは珍しいのでは。 稲葉家は織田信長のの家臣団、美濃三人衆の一人稲葉一鉄の縁者北回り船の交易、金融で栄え、久美浜縣(丹後・但馬・丹波・播磨・美作)が設置されると、勧産用掛頭取・熊野郡区長・但馬区長府議会議員、衆議院議員、明治鉄道施設等、久美浜町は元より京都府の発展に貢献した稲葉家。今日の今日まで知らなかった。