WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)のJoan E. Solsman によると、米コンチネンタル航空とサウスウエスト航空は、、「おそらく航空業界史上最悪の収入環境」(サウスウエストのゲーリー・ケリーCEO)にもかかわらず、2009年第4四半期に黒字転換したという。
格安航空のサウスウエストは旅客が支出を抑えようとしたことを背景に、輸送旅客数は米業界でトップだった。同社はまた、預け手荷物手数料を取らないことをキャンペーンで打ち出し、これも市場シェア拡大に寄与した。
20日に決算を発表したアメリカン航空の親会社AMRの場合は、赤字が縮小した。他の大手航空会社の決算は赤字が予想されているが、格安航空のエアトラン・ホールディングズとジェットブルーは利益を計上すると見込まれている。
WSJは
http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_24634
日本航空は19日、東京地裁に会社更生法を申請した。日航の経営破綻(はたん)の原因として、最も頻繁に指摘されるのが不採算路線の拡大だ。その責任は誰にあるのか。日航が1987年に民営化されてからも、国内赤字路線への運航を強いてきた日本政府ではないのか。
昨年10月に読売新聞が報じたところによると、日航の151ある国内路線のうち、3分の1で座席利用率が50%を割っている。残りの99路線についても、座席利用率が70%を上回っているのは、わずか11路線にすぎない。
さらに、空港の建設や保守費用を賄うために航空会社に課された高額な着陸料も、日航の利益を圧迫していた。さらに航空券を購入する法人客や個人客にそのコストが転嫁されていた。
1960年代から代々の政権は、空港建設に重点を置いた航空政策を推進してきた。これは、高度経済成長まっただ中で人口増加が続いていた60年代当時の日本にとっては、おそらく筋の通った政策だったのだろう。
だが、まだ空港建設の多くが始まってさえいない1964年に新幹線が登場した。そもそもこの時点で、特に新幹線網の整備が進むなかで、飛行機が必ずしも最も効率よい移動手段だとは限らないことに気付くべきではなかったか。
JALは日本のフラッグキャリアとして、かつては世界第一位になった時期もある。それは高度経済成長と海外旅行に対する憧れであった。
ではなぜ、ここまで目的がステータスから移動手段とニーズが変化していったなかで、JALは即応できなかったのであろうか。それは、ともかく相変わらず親方日の丸に依存する「甘えの構造」。旧国鉄とまったく同じである。
航空自由化で全日空は国内線専門から海外へと発展し、主に国際線のJALは、国内ローカル線を引き継いだ日本エアシステムJASとの合併により国内最大の航空会社となった。全日空はその危機感から敏感に組織を建て直したことで強くなった。企業が伸びる時は新しい機体とフレッシュな職員に比べ、JALの機材や組織の複雑化・老朽化と職員は高給を維持したままの格差をどんどん広げていった。いつまでも乗せてやっているのだと言わんばかりで乗客の方を向いていなかった。それはすぐ分かる。私も日航を乗るのはなるべく避けた。それでも外国の航空会社よりは機内サービスは良かったが、航空運賃との競争ではそれほどの差はない。
WSJによると、米国と比較してみると、日本よりも面積の広いカリフォルニア州でさえ、常時商業運営している空港数は日本の3分の1程度だという。
まして日本は米国とは正反対に鉄道網が充実している国だ。東京-大阪間位なら空港への移動時間と待ち時間も含めれば充実した運行の新幹線とそんな大差はない。人口が減少していき、忙しいビジネスなどに限られ、そんなに通常は遠距離を利用する人はそう多くはない。
離島や遠隔地の緊急・災害時の運行に飛行場は残す。
自衛隊・海保の基地の併用。
チャーターやビジネスジェットの利用。
海外の航空会社も親会社と格安な子会社の使い分けをしているが、JALやANAも多い子会社を整理し交通の足としての再構築が必要だ。
民主党は、前政権の自民党のように建設業界からの強力な支持は受けていないため、前原国交相が建設業者とのしがらみを感じる必要性もそれほどないだろう。
最後のお荷物はNHKだろう。そしてマスメディアのクロスネットワークだ。
Googleの素早さに政治もメディアも見習うべき点が多くあるようだ。
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