文化の日だ。別にこれといって盛り上がるような催しもなく、
【外信コラム】上海余話 “日本人狩り”
産経IZA 2009/11/03 08:26
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/319985/
の記事を見て思出した。
中国の上海に行ったのは今から15年ほど前だ。宿泊先は日本人租界地区に建つ花園飯店だった。ホテルの部屋の窓から朝の市内を眺めると、自転車に乗って同じ色の人民服を着て出勤する人々の数のものすごさに目を見張った。ああ中国だと実感が湧いてきた。当時も高層ビル建設ラッシュは始まっていた。
そして、現地の土産店には日本語の達者な年輩の方が接客してくれた。どこか昭和のなつかしい感覚がした。台湾や香港もそうだった。その後韓国も2回訪れた。同様に土産物店では、かつて日本語教育を受けた年輩の女性がきれいな日本語で応対してくれた。そういう意味では国の違いなんて大した意味はない。
韓流ドラマブームで韓国を訪れる人が増加した。きっかけとしてそれで韓国の人に接することで親しくなれて、かつての戦前の経験も先入観もないし、もちろん数日の観光と実際に住むのとでは分からないことが多いのだろうけど、案外人間同士はそんなもんだろう。
同様に香港や上海・北京などを訪れることで身近になり、お互いの文化を知ることは楽しい。もちろん観光と仕事では印象も異なるだろうが、それは日本国内でも同じだ。
政治評論家・屋山太郎氏が産経「正論」で、鳩山首相の外交ブレーンといわれる寺島実郎・日本総合研究所会長は文藝春秋10月号に「米中二極化『日本外交』のとるべき道」という論文を書いている。日本は「米国追随」から決別し、真に「自立」しろ、というのである。「日本がまだ『核の傘論』に拘泥していくことは、二十一世紀の世界秩序形成に全く噛(か)み合っていません」ともいう。
ゲーツ国防長官は日本から韓国入りし、核実験やミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮に対処するため、米国が韓国に「核の傘」「通常戦力」「ミサイル防衛(MD)」など「あらゆる種類の軍事力」を提供するとの共同声明を発表した。寺島氏は韓国が核の傘を求めるのは「二十一世紀の世界秩序に噛み合っていない」というのか。寺島氏の国際情勢認識はまさにど素人の発想で、この理論を現実の外交に持ち込む鳩山首相の外交感覚を疑う。EUが共同体結成に至ったのはキリスト教というベースがあったればこそで、日中韓にどのような共通のベースがあるのか。(政治評論家・屋山太郎)
チャンネル桜を観ているとメディアでは伝えない中韓の情勢が分かる。政治的には中国が軍拡でプロパガンダ活動をおこなって、尖閣や日本を呑み込もうと工作している危機感が募る。現実に日本と中韓の関係は15年前とは違うかも知れないが、政治外交は賢い人同士の戦いであり、文化は人間同士の交流なのだ。鳩山・岡田両氏に歴史認識はない。それは韓国側も似たようなものだろう。戦後生まれの政治家が相互に大した歴史認識の勉強もしていない、また得た知識だけで机上の外交をする。外交・防衛は経済・文化とは別の次元だ。自虐史観に立って戦争の謝罪をするなど愚の骨頂だ。実際は双方がわからないのにも関わらず、しったかぶりが誤解を深め、さらに誤解が生じかねないからだ。外交と歴史問題はまったく別次元でないといけないのではないか。
「東アジア共同体」が夢なら、奥様と二人で友愛教の宗教団体か個人資金で岡田イオンと一緒に慈善団体「友愛基金」でもおやりになって、趣味の範囲でやる分には一向に構わないが、国の行く末を公私混同されては国家反逆罪に等しい犯罪だ。
百聞は一見に如かずとはよくいったものだと感じた。そんなことを文化の日に長々と考えてみる。少しは自分にとっては文化の日の意味があったかも。
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