神戸新聞(09/04/25)
ふ化したひな
県立コウノトリの郷(さと)公園は二十三日、豊岡市野上のコウノトリ保護増殖センター前にある電柱上の巣で、産卵していた放鳥コウノトリのペアが、ひな二羽をふ化させたことを確認した。さらに巣内には、ひなが内側からつついて殻を割る「はしうち」とみられる穴がある卵一個もあった。
このペアは昨年、電柱近くの同センター内の屋根で繁殖し、一羽を巣立たせた。今シーズンの放鳥二世の誕生は、同市百合地、同市城崎町戸島に続いて三カ所目となる。
この「電柱巣塔」は三月中旬、度重なる撤去にもかかわらず巣材を運び続けるペアのために、特別に従来の電柱に柱を付け足して作った“特注品”。ひなは順調に成長すれば、六月下旬から七月上旬にも巣立ちする見込み。 (大山伸一郎)